2009年01月01日

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NOT ENTERTAINMENT。

innocent666の書きたいもの、書いたものの貯蔵庫。
短めの読みやすいものを載せていく予定です。
どれも内容はありません。
劇団では書けないものばかりを載せていきます。

登場人物たちの語る言葉=innocent666の言葉、ではありません。
登場人物たちの思いであって、決して僕の思いや考えではありません。


カテゴリ分類。

boys………男から見た世界。

girls………女から見た世界。

innocent……普通とは少し違った世界。ダークです。苦手な人は遠慮してください。

増えていく予定です。

いつまで続くか分かりません。


UTUHUTU-NANOBRAIN
無限に連なる世界全体の幸福のために。
posted by innocent666 at 00:00| Comment(33) | TrackBack(6) | pro | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

マイフレンド

その事件が妙に気になっていた。
初めてニュースで見た時から、その事件が気になってしょうがなかったのである。
奇妙な感覚を味わいつつも、僕は日常を淡々と過ごしていった。
しかし、その感覚の正体はすぐに分かったのである。

いつも通りの朝、パンをかじりながらニュースを見ていると、その事件を取り扱っていた。
ここのところ世間を賑わせているもので、もう何度も耳にした事件だった。
兄が妹を殺害。
しかも、身体をバラバラに切り刻んだ猟奇殺人だった。
僕が妙に興味を持っていた事件だった。
が、アナウンサーが事件の内容を話していくうちに、ふと思い当たる節があった。
犯人の名前である。
どこかで聞き覚えのある名前だったのだ。
頭の中で、中学の頃の友人の顔が浮かんだ。
まさか、と思って自室へ戻り中学の卒業アルバムを開いた。
すると、そこにはあったのだ。
Cの名前が。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Cとは中学3年の頃ずっと席が隣だった。
けれど、特別仲が良かったかと聞かれると、答えるのは少し難しい。
Cはどこか捕らえどころのない性格だった。
いつも1人で、基本的に無表情だった。
僕にも、Cよりも仲の良い友人がいた。
僕の後ろに座っていたAだ。
僕はAと電車が途中まで一緒だったこともあり、中学3年のほとんどの学校生活を一緒に過ごした。
親友、と呼んでも良かったと思う。
僕とA、そこに加わったCの3人で話をすることも多かった。
男子校だったから、それこそ話の内容はくだらない冗談も大半を占めていたように思う。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大学へ向かう途中、キオスクで生まれて初めてフライデーを買った。
Cのことが特集されていたからだ。
けれど、まだ半信半疑だった。
Cが殺人事件を起こしたなんて信じられなかったのだ。
特集の中ではCがなぜ犯行に及んだのか、などが書かれていた。
確かに思い当たる節があった。
Cは、少し奇妙な奴、だったのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Cは面白いやつだった。
ある時、話の最中にネズミ捕りの話が出た。
その次の日、Cはネズミ捕りを学校に持ってきた。
「ホームセンターにあったんだ」
僕とAは「まじかよ!」なんて驚きながらも、Cの「なにか挟んで威力を確かめてみよう」という提案に乗った。
指を挟むのは怖かったので、ボールペンで試すことにした。
ネズミ捕りをセットし、ボールペンを置いてみる。
ガシャン!
という大きな音と共に金具がギロチンのように振り下ろされ、ボールペンの半身が宙に舞った。
プラスチックのボールペンは綺麗に真っ二つに折れていた。
「うわー」
指を挟んでいたら、どんなことになっていたのか。
想像すると怖かった。

授業中、内職をしていたCに先生が注意をした。
すると、Cは
「すみません」
と無表情に言って、そのまま内職を続けた。
もう一度先生に注意をされると今度こそ内職をやめた。
Cはいつも冷静に無表情だ。

そうかと思っていると、突然廊下でCの大声が聞こえることもあった。
騒がしいので廊下に出てみると、Cが他のクラスの生徒と喧嘩をしていた。
そういうこともあって、Cはクラスの皆から、少し変な奴、というレッテルを貼られていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
フライデーを読んでも、まだ信じ切れなかった僕は携帯電話を使い、インターネットでCの名前を検索した。
検索しているうちに、巨大掲示板のスレッドにたどり着いた。
そこには、「猟奇殺人犯を生み出した中学」として、僕の出身校の名前があった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中学3年の2月の終わり。
卒業式が近づいた頃、僕とAは喧嘩をした。
理由はよく分からなかった。
僕が話しかけても、Aが無視するようになったのだ。
僕も意地を張り始めていた。
中学高校が繋がっている学校だったのだけれど、僕は外の高校受験に成功し、皆とは違う高校へ通うことが決まっていたからだった。
それに何より、いつかはAと仲直りできると信じていたからだった。
けれど、Aとの関係は修復しないまま、何日も過ぎていった。
周りの友人からは
「Y(僕)とAが喧嘩なんて信じられないな。あんなに仲が良かったのに」
とよく言われた。
正直、焦りを感じていた。
このまま卒業を迎えてしまうのはないかと不安が脳裏を過ぎった。
僕は、Aがその気でいるならいいだろう、と考え始めていた。
そんな矢先、Cが言ったのだ。
「まだ仲直りしてないの?」
「そうだよ。もうどうでもよくなってきた」
「正直になりなよ。仲直りしたいんだろ?」
「べつに」
「Aは、お前がいなくなっちゃうのが寂しいんだよ。だから、喧嘩したまま卒業迎えた方が寂しさを感じないで別れられるんじゃないかって考えたんだ」
「本当に?」
「本当だよ」
Cはいつも通り無表情だった。

そして、次の日の朝、地下鉄のホームにAはいた。
僕は無表情のAに近づく。
僕らは向かい合ったまま、少しの間、沈黙が流れた。
そこに電車が滑り込んできた。
風圧でAの長い髪が揺れて、僕とAは自然と声を上げて笑いあった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大学に行くと、僕はたまらず友人にCのことを話した。
すると、友人はそれを笑った。
面白いと。

ニュースで大人たちは言っている。
Cはおかしな人間だと。
異常だと。
確かに事件は普通のそれとは違う。
Cは殺人という、この世で最も重い罪を犯した。
けれど、Cは僕の友人だ。
僕はCをいつまでも忘れないだろう。
posted by innocent666 at 02:58| Comment(9) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月05日

ロボット(未)

彼女の言い分はこうだった。
「別れる気は本当はなかったの。ただ、それを匂わせてみたら、私への気持ちに少しは気付いてくれるんじゃないかと思ったの。それなのに、あなたったら動じないどころか、それじゃあ別れようか、ってどういうこと?私と別れたいの?」
彼は、軽くため息をついた。
「そういうわけじゃない。ただ、君が別れたいならそうしてあげたいと思ったんだ」
真剣な眼差しで、彼の顔を覗き込む。
彼女は怒るといつも眉間に皺が寄り、怖い顔になる。しかし、彼女曰く怒ってはいないらしい。
「それなら引き止めてくれたっていいじゃない。私のこと好きじゃないんでしょ」
「好きだよ。でも、君の感じる好きと僕の感じる好きは違うんだ」
「分かってる。あなたが何に対しても執着しないことぐらい。何を失くしたって悲しまないし、それを当然みたいに考えてる」
「そういうわけじゃないんだけどね。でも、そうらしい。だから君の何事に対しても執着心を持つことができるところがすごく羨ましい」
「勝手ばかり言わないでよ。酷くつらいんだから」
彼女の瞳が潤んだのが分かって、彼は手を頬にのばした。
「やめて。もう同情は十分。あなたは、私が必要じゃないのよ」
「そんなことない」
「私は誰かがいないとダメだけど、あなたは一人でも生きていける。なんだって卒なくこなせるし、困っても一人で解決できる。落ち込んだりしたって、いつもの一人カラオケで2時間も歌えば解消できる。なんだか、私は実態のないものと相手をしてるみたい。一人相撲をしてるみたいで悲しくなってくるの」
「僕には、君が必要なんだ」
「今のは本当に本心?違う、あなたはそう言えば私が喜ぶって知ってるからそう言うの。だから、こんな話になっても、あなたは眉一つ動かさない。本当はロボットなんじゃないの」
「実はそうなんだ」
「冗談はやめて。感情がないんじゃないの?」
「ある。けど、自分の気持ちがよく分からないんだ。常に自分を客観視していて、状況から気持ちをコントロールしている自分がいる。でも、男は元々気持ちが動きにくいらしい。なにかの雑誌で読んだんだ。男が解放されるのはセックスの時だけらしい」
「でも、あなたはセックスしてる時でさえも、頭の中を私で一杯にしてくれない。そうでしょ?」
彼はまた軽くため息をついた。
「ね、本当は私のこと好きじゃないんだよ」
「そうなのかな」
彼女は大きく息を吸って口を開いた。
「別れよう」
彼は首を横に振る。
「私が別れたいの。もう無理。苦しいの。嫌になるの。どれだけ愛しても返ってくる気がしないの。私はあなたがまだすごく好きだけど、でも別れる。あなたの成長のためにも。最後に教えてあげる。悲しみを」
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2007年12月18日

翼の在り処

風が吹き始めたら、いつか言おうと思っていたんだ。

君の泣き顔を初めて見た夜、とても愛おしく感じたんだ。
君に翼を与えたいって、そんな理由から君を好きになって。
けれど、今の僕は君が鳴いても何も感じない。
君が鳴く度に、僕は心の羽をもがれたように感じるんだ。
僕は君に翼を与えられなかったのかなって不安になる。

風が吹けばいい。
たとえ逆風であっても、今なら飛びたてる気がするんだ。
広すぎる空を低空飛行でいいから、飛んでみせてくれよ。
君の鳴き声にはもう飽きたよ。
僕の声はもう枯れ果てたよ。
君に翼を与えられるのは、きっともう世間の風だけなんだ。
僕の役目は終わったから、さぁ、飛んでみせてくれよ。

風が吹き始めたら、いつか言おうと思っていたんだ。
posted by innocent666 at 04:12| Comment(0) | TrackBack(0) | shortshort | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月03日

DEAR THE FEAR

どうせ僕ら不完全な代物
さぁ開き直って弱点の見せあいっこしよう
僕は君を
君は僕を 傷つけて

どうせ僕ら不完全な代物
さぁ開き直って自尊を見せびらかしあおう
僕は君を
君は僕を 褒め称えて

ひとつになろう
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2007年11月20日

KISS




いつの間に、こんなに嫌いになってしまったんだろう。

あの頃は、あんなに大切だったのに。





posted by innocent666 at 02:24| Comment(0) | TrackBack(0) | shortshort | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ごっほ

もう全て投げ出したい。
というのは、つまりこの人生全てすらもやめてしまいたいということだ。
いや、死にたいとは思わない。
けれど、頭のどこかでその気楽さを求めているのだ。
理由はない。
ただ私のこの想いのたけをぶつける場所がないのだ。
私はきっと孤独だ。
傍には誰もいない。
傍にいるように見えるあいつは所詮偽物。
良いように見せているだけなのだ。
だから、私が求めているはずの君の言葉は私の心には届かない。
厚い鼓膜は震えない。
音楽はダメだ。
聞けば聞くほど私の心はどん底へと落ちてゆく。
そんなちっぽけなものを求めているわけではないのだ。
私が欲しいのは、宇宙のような存在であって、理論で理解できるようなものではない。
言葉はダメだ。
言葉は表現を限定する。
言葉はどんどんと自由を奪う。
例え君が私の耳元で囁いてくれても、今の私を癒せはしない。
音楽も信仰も誰も私を癒せはしない。
もう嫌だ。
耳に入ってくるものは、どれもつまらない。
欲しいのは、こんなものじゃないこんなものじゃない。
こんな耳で感じるものじゃない。
体で感じるものであって、こんなものじゃない。
もう嫌だ。
言葉を奪ってくれ。
コミュニケーションなんかじゃ私の心は癒せない。
さぁ、表現の自由をくれ。
もう嫌だ。
音も言葉もなくなってしまえばいい。
鼓膜もなくなってしまえばいい。
もう嫌だ。
posted by innocent666 at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月09日

50歳主婦が17歳の息子を起こしても起きないからと殺害

今朝も怒鳴り声に目を覚ました。
またか、と瞼を擦りながら、ダイニングの扉を開けると、血だらけになった弟が床に転がり暴れていた。
「痛い」
と泣き叫びながら、のた打ち回る弟を見て、「ざまあみろ」と言ってやった。
横では、母が電話をしていた。
慌てふためきながら、家の住所を伝えていた。
まだ寝たりなかったので、僕は部屋に戻ってまた寝ることにした。
けれど、叫び声やパトカー等の音が煩くて、なかなか寝付けなかった。
騒々しい朝だ、と布団をかぶった。


毎朝、母と弟の怒鳴り声で目が覚めていた。
決まって朝6時。
二人の喧嘩が始まる。
母が弟を起こすのに、弟は起きない。
それどころか、弟は煩いと母に怒鳴りつけるようになった。
弟は反抗的な態度だった。
起こして欲しいと頼んでおきながら、母が起こすとキれた。
母はその態度に対して怒った。
それが何ヶ月も過ぎていくうち、ヒートアップして、最終的には二人が怒鳴りあうようになったのだ。

二人とも死んでしまえばいい。
なにせ煩いのだ。
僕は寝たいのに、いつもその声で目が覚める。
僕が二人に怒鳴りつけてやったこともあった。
けれど、一時しか効果はなく、三日もすれば元通りだった。
僕はこのままいけば、いつか母が弟を殺すのではないかと考えた。
再び寝付いた夢の中で、母が弟をナイフで刺すところが浮かんだ。

自慢ではないが、僕の人生は割と不幸だ。
高校時代の親友は自殺したし、昔の恋人は薬にはまった。
父は多くの借金を残したまま、交通事故でなくなった。
だから、そんな事件が起きても不思議はなかった。
むしろ起きて欲しかった。
中途半端に不幸な人生を送るくらいなら、とびきり不幸な人生を楽しもうと思っていたからだ。


その日の夕刊の見出しには、母が写っていた。
母は異常な精神の持ち主であるかのように、弟はまるで何の罪もないかのように書かれていた。
ニュースでは、主婦たちに人気のタレントが「この母はおかしい。息子がただ朝起きないから殺すだなんて、おかしいでしょう、どう考えたって」と正義の味方を気取っていた。
思わず笑いがこみ上げてきた。


その次の朝はこれまででも一番煩かった。
正義の味方の声や、街のざわめき、そして、家族たちの声が四方八方yから聞こえた。
どうしても寝付きたかった僕は、睡眠薬を10錠ほど飲み干した。
これなら眠れるだろうと、布団をかぶった。
ようやく安心して眠れそうだった。
posted by innocent666 at 02:48| Comment(0) | TrackBack(0) | novel | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

眠りの使者

私が探している魚は普通の魚とは少し違う。
肌は金色で禍々しい光沢を放っており、眠たそうな瞼は常に閉じられている。
名前を”眠りの使者”という。

真夜中の混沌の中から現われ、人の夢という大海を泳ぎ、鬱沸と泡のように現われては消える憂鬱を餌として生きながらえている。
寝付けない夜、人の空虚な心の中にそっと現われては思念を喰らい、その人を深い夢の淵へと連れてゆく。
強い心を持った者でなければ、その夢の淵からは帰ってこれない。

”眠りの使者”は何かを探しているようだ。
大切な何かを探し求めて、今夜も幾千の人々の夢を彷徨い泳ぐ。
私は、彼が求めているものが何か知りたくて、研究を始めた。
そして、ある時、私はその領域に足を踏み入れた。
人々の夢が連なる夢幻の世界へ。
posted by innocent666 at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | shortshort | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月16日

Change the world

明日も明後日も
世界は変わらないよ
どんなに夢見ても どんなに祈っても
どんなに叫んでも どんなに足掻いても
明日も 明後日も
遠い 遠い 未来も
世界は変わらないよ




posted by innocent666 at 05:31| Comment(0) | TrackBack(0) | shortshort | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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